看護師の転職事例で比較的多い理由としては、給与の上昇・スキルアップ・ライフイベントの3つが挙げられる。

看護師の給与は、各クリニックによってまちまちだ。クリニックの規模や公立または私立などの設立機関の違いによっても違いがあるのが現実だ。
クリニックの看護師は人材不足であるケースが多く、転職先によっては残業時間が減ったにもかかわらず給与がアップしたという事例もある。たとえば、病棟勤務(常勤・2交代制)という条件はそのままで、残業時間が少ないクリニックに転職したところ、年収が420万円から530万円にアップしたという事例もある。

看護師として長く働くことを考えている人の中には、できるかぎり経験を積める職場に転職したいと考える人もいる。たとえば、大学病院で数年間働いた後、一般病院への転職を行うケースだ。
一般的に大学病院は患者数が多く、経験できる症例数も多い。しかし研修医の数も多いので、看護師が医療行為を経験する場面が少ないのも事実だ。
そのため、大学病院に勤務する看護師の中には、注射することさえ満足に経験できないケースもある。このようなケースでは看護師としての将来的なスキルに不安を覚えるのはある意味当然であり、スキルアップを目的とした転職を行う事例がある。

ライフイベントによる転職事例としては、出産や育児に関するものが多い。
子育てにあたって家庭に割く時間を増やしたいという考えから、勤務時間の調整がしやすい診療科やクリニックへの転職を考えるケースが多い。たとえば夜勤のある病棟勤務から、日勤のみで基本的に残業の少ないクリニックに転職する事例がある。