看護学校を卒業して看護師になったら、そのままずっと勤務を続けるのが望ましい。看護師免許を取得するためには多くの時間とお金がかかっており、患者の命を守るための特殊な知識を有しているのは大きな武器だ。
しかし、人生は何が起きるか分からないものだ。テレビ番組や旅行先で何かに感動し、別の道に進みたいと思うこともあるだろう。
別の何かに挑戦したいという転職理由であれば、全く問題ないのでためらう必要はない。ただ、次の職場の面接では、なぜ看護師を辞めようと思ったのかを聞かれる可能性が高い。
面接官の立場になって考えてみると、国家資格である看護師免許を取得しておきながら他の仕事を希望するのは稀有なことだ。もちろん挑戦したい気持ちを全面に出せば問題ないが、行き当たりばったりな印象を与えると、採用の可能性が下がる。転職は人生の中でも大きな決断になるので、数ヵ月単位で考えてから行動した方が良いだろう。
そのため、浅はかな転職理由は自分を窮地に追い込む可能性がある。職場での人間関係が悪かったり、何となく仕事に熱が入らなくなってきたといった理由では問題だ。
確かに毎日ストレスを抱えて仕事をするのは苦痛ではあるが、転職を考える前に克服する努力をしなければならない。現場から逃げるように転職したところで、次の職場でも同じような問題が発生する可能性を否定できない。
看護師は、多くの人が一度は転職や退職を考える。最終的な判断は個人の責任だが、誰でもできる仕事ではないので慎重に考えたいものだ。